歌や楽器に使うマイクの種類 +α。
音楽やるのに欠かせないアイテム。
基本
- 正式名称 = Microphone (マイクロフォン)
- 略称 = Mic (マイク)
- 音を電気信号に変換する音響機器
大別すると「ダイナミックマイク」と「コンデンサーマイク」の2種類。音楽用途では、ボーカル用や楽器用、ステージ用やレコーディング用など、目的別に様々なタイプのマイクが存在している形です。
とは言え、何をどの様に使用するかはまったくの自由、だと個人的には思ってます。
マイクの方式
ダイナミックマイク
- 電源不要
- 割と頑丈
- 感度が低い = ノイズ小
- ライブ向き
イメージ的には「近くの音を大雑把に収音する」マイク。繊細さには欠けるものの、収音性能や感度のバランスがよく、ボーカルや楽器など多用途に使う事が可能な万能マイク。
①衝撃や湿気に比較的強い、②コンデンサーマイクほど高感度ではなく他の楽器との被りやノイズも抑えられる、等の点からステージ上での使用に最適です。比較的安価なのも特徴ですね。
ShureのSM58がボーカル用マイクのワールドスタンダードで、同じくShureのSM57はドラムやエレキギターなどの楽器収音マイクとして不動の定番となっています。
コンデンサーマイク
- 電源必要
- 衝撃、湿気に注意
- 感度が高い = ノイズ大
- レコーディング向き
一言で「繊細」なマイク。ダイナミックマイクに比べ収音性能が高く、弱い音やより遠くの音、下から上までより広い音域を収音できます。一方で耐久性では劣るので取り扱いには注意が必要。
コンデンサーマイクは奏者の表現力はもちろん、場の空気感なども余すことなく収音する能力があり、レコーディングによく使用されます。反面ノイズも拾いやすくなるので使用環境を選ぶマイクでもあります。
使用する際、電源供給機能(ファンタム電源)が必要です。ファンタム電源を付けたままケーブルを抜き差しするとマイクを傷めるだけでなく故障に繋がりますので気を付けましょう。
リボンマイク
- 衝撃、吹かれに弱い
- 双指向性
- 出力が小さめ
古くからあるマイク方式で「柔らかい音」「繊細で自然な音」を収音できるのが魅力。耐久性に難があり脆いのが欠点とされてきましたが、最近ではより頑丈に進化したモデルも製品化されてます。
動作原理はダイナミックマイクと同じですが、可動部分がコイルではなく薄い金属リボンとなっています。構造上双指向性となり環境音を拾いやすいのでデッドな空間での使用が望まれます。
また出力が小さく、対応したマイクプリアンプ等でゲインを補う必要が生じる事もあります。その問題を解消すべくマイク自体にプリアンプを搭載した“アクティブリボンマイク”も存在します。
その他用途別マイク
名称 | 用途 |
---|---|
ヘッドセット | 交通、スポーツ、放送、通話など |
ラペルマイク(ピンマイク) | TV撮影、講演、演説、舞台など |
ガンマイク | TV撮影、映画、動画配信など |
USB/ポッドキャストマイク | テレワーク、WEB会議、動画配信など |
測定用マイク | 音響、建築、騒音測定など |
バウンダリーマイク | 会議、演劇、ミュージカルなど |
マイクを使用する現場において、それぞれの場面に適したマイクが様々存在します。形状や大きさ、マイクを装着する場所、指向性や収音性など、各マイクごとに特性が異なっています。
当然、上記以外にも数多くのマイクがあります。
性能を表す指標
- 指向性 … 単一指向性
- 周波数特性 … 50Hz-15kHz
- インピーダンス … 150Ω
- 感度 … -54.5dBV/Pa (1.85mV)
指向性
どの方向からの音をよく拾うか、を表しています。収音範囲を表す丸い図形がよく使われます。360度収音可能な無指向性、正面からの収音能力が高い単一指向性、など数種類あります。
周波数特性
低音から高音をどのくらい収音する事ができるか、を表しています。一般的に、人が聞き取れる周波数の範囲は「20Hz~20kHz」と言われています。広すぎれば良いという訳でもありません。
出力インピーダンス
マイクは600Ωまでの低インピーダンスのものがほとんど。特にプロ仕様マイクは低インピーダンスが基本。この数値が高いほどケーブルの干渉(ノイズ)や信号の損失が大きくなる傾向があります。
感度
数値が“0”に近い程感度が良く、音量も大きくなります。基本的には、ダイナミックマイクよりもコンデンサーマイクの方が感度が高いです。