楽器の王様、ピアノのカンタン解説。
基本
- 英・伊・仏語で「Piano」
- 略称は「pf」(ピアノフォルテ)
- 88鍵が標準
ピアノは、鍵盤に連動したハンマーが内部の弦を叩き発音する鍵盤楽器の一種。鍵盤数は88が標準で、非常に広い音域を出せるのが特徴の楽器。一言にピアノと言っても様々な派生楽器が存在し、その分類は複雑で曖昧。
種類
アコースティックピアノ
グランドピアノ
- 弦が水平に張られている
- 連打数 = 約14回/秒
- 表現力、タッチに優れる
- ボディが大きい
奥行きのある大きなピアノ。コンサートホールはもちろん教育現場にもあります。“ピアノ”と言ったら基本的にこのグランドピアノの事を指します。「本気の人」用。
指先のタッチによる感度をしっかり音として表現できるピアノなので、本来はコレで練習するのが理想的。ただし選ばれた人しか入手する事が出来ない楽器だと思います。
設置するスペース、音量問題、資金面、クリアすべきものが多く敷居が高いのが現実。弾くためにグランドピアノが置いてあるレンタルスタジオに通うのがおススメ。
アップライトピアノ
- 弦が垂直に張られている
- 連打数 = 約7回/秒
- 演奏表現に限界がある
- 省スペース
弦を縦に張る事で奥行きを短くしたピアノ。ハンマーで弦を叩き音出す仕組みはグランドピアノと同じ。紛れもない“本物のピアノ”です。ただ当然ながら、出音、演奏性、全ての面においてグランドピアノには及びません。
アップライトピアノの良点は、奥行きがなく壁を背に設置する事が可能なため、家庭用には最適な事。またグランドピアノに比べて比較的価格も安く入手しやすい点が魅力ですね。
アポロのSSSアクションを搭載したピアノは、グランドピアノに限りなく近いアップライトピアノという事で有名です。
エレクトリックピアノ
- 電気回路を使用
- ピックアップを内蔵
- アンプ、スピーカーが必要
- 通称「エレピ」
発音の仕組みは生ピアノに近いです。ハンマーが(生ピアノの弦にあたる)金属片・トーンバー等を叩き振動させ、内蔵のピックアップで電気信号に変換、アンプで音を増幅しスピーカーから発音されます。
エレクトリックピアノはその名の通り「電気ピアノ」で、信号の流れはエレキギターと同じです。実際、ステージ仕様のエレピをギターアンプに接続するのは常套手段となっており、エフェクターとの相性も〇。
有名なエレピは「Rhodes」と「Wurlitzer」。現在ではそれら実機の音を手軽に出せるデジタル機器に淘汰された感はありますが、プロなどまだまだ愛好家が多いのも事実。
電子ピアノ
- デジタルデータを発音
- 電源供給が必要
- 小型・軽量・安価
- 調律不要
電子ピアノは複雑怪奇。デジタルキーボードカテゴリーは、電子ピアノ、電子キーボード、ステージピアノ、シンセサイザー等々、初心者じゃなくても混乱必須。またエレピ(電気ピアノ)とは全く別物です。
あらかじめ内蔵されたデジタル音源を再生するのは電子鍵盤楽器共通ですが、電子ピアノは生ピアノの再現に特化したモノで収録音数も少ない傾向にあります。形状もアップライトピアノのような大きなものから、卓上での使用を考慮されたキーボードタイプまで様々。
楽器カテゴリーに拘らず、鍵盤数や収録音源数、出せる音色をしっかり確認する事が大切ですね。
他の鍵盤楽器
最後に他の鍵盤楽器を箇条書き。
鍵盤楽器は沢山ありますので、気になるものはチェックしてみて下さい。
- クラヴィコード
- チェンバロ/ハープシコード
- ハーディ・ガーディ
- クラヴィネット
- アコーディオン
- オルガン
- 鍵盤ハーモニカ
- チェレスタ
- メロトロン
- シンセサイザー
- トイピアノ
などなど。