ドラムのカンタン解説。
奥の深い楽器だ。
基本
- Drum(ドラム) = 打楽器
- 打楽器の集合体 = Drum set(ドラムセット)
- 別名 : Drum kit(ドラムキット)、Drums(ドラムス)
「Drum」とは単一の打楽器を指し、大小様々な打楽器の集合体の事をドラムセットと呼びます。ドラム=ドラムセットという認識でも実際は問題ありません。ドラムキットやドラムス等とも呼ばれます。
近年の音楽シーンにおけるジャンルごとの“ベーシック”なセットはあるものの、各打楽器、何をどこにいくつ配置するかはプレイヤーの自由。要塞の様な巨大なセットを組んでいるドラマーもいます。
ドラムキット
各ドラムの名称
①バスドラム – Bass drum
足元中央に位置する最も大きなドラム。バスドラ、キックとも呼ばれます。フットペダルを使い足で音を出す。サイズの標準は22インチ(約55cm)で、大きい程音量もUP。低音部をつかさどるまさに土台。
メタルなどではバスドラムを二つ並べるセッティングも珍しくなく、ツーバスやダブルベース等と呼ばれます。
②スネアドラム – Snare drum
「スパンッ」というキレのあるサウンドが特徴。2拍4拍目に打たれる事が多い我々が認知しやすいドラムの音。手元に近い場所に配置されるドラマーこだわりのアイテムで、楽曲のカラーに影響を与え得るもの。
③タムタム(トムトム) – Tom-tom
バスドラ上部に配置される事がほとんど。“タム”だけでも充分通じます。タムはしっかり音程感を出せるのが特徴の打楽器。大きさによってハイタム、ミッドタム、ロータムなどと名前分けされます。サイズは豊富にあり8~16インチ。
④フロアタム – Floor tom
床に直置きする大きめのタム。サイズは14~18インチ。配置はバスドラム横、右手側に置かれることがほとんど。低音部担当で誰もが一度は耳にしたことがあるであろう、ドコドコビートが気持ちいい。
⑤ハイハット – Hi-hat
ペダル付きの専用スタンドに2枚組でセットされている金物。ペダルを踏むと閉じ、足を上げると開く仕組みで、これにより様々な音色を出せます。配置は通常スネアの左側。サイズの標準は14インチ。
⑥クラッシュシンバル – Crash cymbal
ド派手に鳴り響くアクセント用シンバル。別名サイドシンバル。よく使用されるサイズは16~18インチ。シンバル選びの際にサイズ以外に考慮しなければいけないのが厚さ。サイズや厚さ、メーカーにより音色は千差万別。
⑦ライドシンバル – Ride cymbal
右手側に設置され、主にリズムを刻むために使われるシンバル。ハイハットとは違うニュアンスが出せます。トップシンバルとも呼ばれ、標準的なサイズは18~22インチ。クラッシュ用より大きく厚めのものが使用される傾向。
その他金物
金属製で「ガシャーン」と派手に楽曲を彩ってくれる打楽器シンバル。大体大きさで役割分担されていますが、生み出される音色は実にバリエーション豊か。
クラッシュシンバルやライドシンバルの他によく使用されるのはチャイナシンバルやスプラッシュシンバルでしょう。
チャイナシンバルは反り返った独特の形状が特徴で強烈な響きを生み出せます。サイズは16~20インチが標準的。スプラッシュシンバルは6~12インチと小さく、軽快で短いサスティーンが特徴です。
スティックについて
最後にドラムスティックについて簡単に。
ドラムを叩くときに一般的に使用される棒のこと。材質や形状など様々な種類があり、弾き心地や音色にダイレクトに関わってくる大切なアイテム。消耗品です。
- ヒッコリー…スタンダード、幅広く扱える
- オーク…重く硬い、力強い表現が得意
- メイプル…軽く柔らかめ、繊細な表現が得意
- 金属製も存在
また、ドラムスティック先端の事をチップ(Tip)と呼びますが、木製のウッドチップ、ナイロン製のナイロンチップの2種類が存在。形状も丸型や角型など豊富で、プレイアビリティに深く関わる部分です。
ドラムスティックの標準サイズは、長さが40cm前後、太さは1.5cm辺りが一般的とされています。